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陶磁研究 やまぼうし会  - (旧 日本陶磁芸術学会東京藝大支部)

日本陶磁芸術学会藝大支部の生い立ち

1.黎明期
 東京藝大の工芸科陶芸が、その持てる技術や知識を広く知らしめる事を目的に、近在住民のための公開講座を始めたのは2000年のことでした、その年の5月20日から毎週土曜日3回の予定で「陶土で楽しむ」という講座が開かれた。
 学歴、経験の有無は問わないという募集要項でしたが、そこに集まった受講生はまったくの初心者は僅かで、中には陶芸教室を主催している方まで千差万別でありました。
 その後講座の人気が高まり、申し込みをしても抽選漏れ等でなかなか受講できない状態でした。
 運よく続けて受講できた受講生の間でお互いの陶芸の情報交換や親睦を目的とした交流が始まり、公開講座終了者の会を作ろうという機運が高まってきました。
 草創期の世話役になった方々は、後に会長になられた小松氏、相互の連絡に力を発揮した細田氏、熱心で面倒見のいい戸松さん、事務処理能力抜群の合原さん、伊那のカラヤンこと唐木氏、彼は集まりがある度にわざわざ伊那から東京に出て来られました。
 
2.2002年9月23日陶杜会発足
 前述の世話役が中心となり島田先生の多大なご協力を得る方向に話が進み、夏の暑い時期に何回も打ち合わせを重ねた結果、会の目的を会員相互の親睦と情報交換、東京藝大陶芸研究室への支援及び行事への参加、作品展開催等も視野に入れるなどとして、9月23日に発足式を執り行うことができました。
 入院中の島田先生に代わって豊福先生が記念講演をなさいました、その後、大浦食堂にて、ささやかな懇親パーティーを24名の会員の参加で行っています。その日のうちに会の名前を島田先生の命名で陶杜会と決まりました。
 この発足式にいたメンバーの中の10人位の方々が現在も活躍しています。
3.多彩な活動
 陶杜会発足後11月には取手キャンパスの敷地内にある登り窯と茨城県陶芸美術館見学ツアーが企画されています、また11月29日には藝大講演会参加、12月9日には藤本能道先生の発案と言われる40年近い歴史を持つ陶芸主催の餅つき会に参加し、各界の名士、陶芸関係者の参加に驚いたりしました。
翌2003年7月20日から27日まで第1回会員展を開催しました、11月2日から11月12日まで国際交流授業に参加し、会員は取手校地の窯焚きに参加したり、美術館の当番などのお手伝いをしています。
 これらの行事のほとんどは現在も継続して毎年実施されるようになっています。

4.新たな体制
 2004年10月2日の総会で草創期の役員から小松会長を中心とする新たな役員の体制でより活発な活動となり、陶杜会会員のための夏季研究会の開催、藝大出身の作家の講習会、海外研修旅行の参加、島田先生の主宰する日本陶磁芸術学会の行事や、その上部組織である国際陶磁芸術教育学会等への参加協力をすることが多くなり、また、山口県萩への第一回国内研修旅行が催行され、ますます会員にとって魅力あふれる組織に成長しました。
 2008年7月8日の総会で会の名称変更承認、その理由は「杜」という字が東京藝大の所在する上野の杜に由来し、他にも使用している会が存在して紛らわしいということになり、日本陶磁芸術学会友の会「陶杜会」から「陶友会」に改名することとなりました。
 2009年5月30日総会で任期1年を残して、小松会長がやむを得ないご事情で退任されることになりました。
 公開講座修了生の陶友会勧誘パーティーや工芸科陶芸で毎年行はれている卒業ワインパーティーでは、 手作り料理の一品持ち寄りで盛り上げ、卒業生や参加者がアットホームな気持ちになるよう努めました。
 また、学部3年生を対象とした奨学金(陶友会奨学金)を設けパーティー開会前に授与式を行っています。

5.国際陶芸教育交流学会への参加協力と取り組み
 国際大会が2011年9月日本で開催することが決まって、開催するためには学会の資金だけでは不足が予想されたため、陶友会にも協力要請がありました。
 何とか資金を捻出する目的で陶友会主催の研究会を提案し実施したところ、会員の参加が好調であり今後の継続が見込まれました。 
 その後、会場費等の関係で日本陶磁芸術学会が主催することとなり、国際大会の資金調達に貢献できました。

6.学会との関わりが強くなる
 国際陶芸教育交流学会を機に始まった学会研究会等の参加が多くなり、学会との関係が深まると同時に陶友会の存在価値も大きくなりました。
 この頃から学会員と陶友会員の軋轢も出始め、島田先生も苦慮なさり、結果、学会への併合をお考えになられ、検討するようにとのお言葉がありました。
 そもそも趣旨も性格も異なる、学会と陶友会との整合性をいかにとるかが最大の課題となり、以来幾度となく話し合いを重ね、約2年を費やしました。
 日本陶磁学会の中に支部を設置できるよう学会の規約変更をしていただく事で併合が可能になりました。
 2014年1月26日東京藝大支部への移行に関わる問題について、学会、陶友会合同の臨時総会を開催し
併合が承認されました。
 2014年5月10日 日本陶磁芸術学会東京藝大支部設立総会ならびに日本陶磁芸術学会友の会(陶友会)の終了合同総会を開催して、陶友会は発展的解消し、会員は全員日本陶磁芸術学会東京藝大支部の会員となりました。
近藤 記 2015.6.23 修正

 

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